メガバンクで営業、ネット系事業会社で金融事業開発、外資系コンサルで金融機関コンサル、三社三様で金融に関わり続けている金融マン、Keijiです。
今の延長線上の将来は嫌だけど、どうなりたいか具体的なイメージが湧かない
今の仕事や働き方に対してモヤモヤしているけど、このモヤモヤどうしたらいいんだろう?
ここではそんな悩みを解消すべく、自分の価値観を明確にして、理想の将来像つまりはGoalを描きます。
step1の強み分析がまだの方はこちらから先にやっていただきたいですが、step2単独でも問題ない構成になっています。

人が働く上で、100%満たされた状態で仕事をしている人はほとんどいないので、モヤモヤがゼロの人は希少人種です。また、そのモヤモヤの大きさは人それぞれですが、モヤモヤに対して向き合うか逃げるかでその後の将来は大きく変わります。
僕自身も30歳の頃大きなモヤモヤを抱え、銀行で働き続けるべきか、転職して別の道を歩むべきかで悩んでいました。その当時は今ほど自分の価値観や将来像を言語化できてはいなかったのですが、しっかりと向き合い考えた結果、転職する決断をしました。
最終的にどの選択肢を取るかはあくまで手段の話で、人それぞれです。大事なことは自分が何にモヤモヤを感じているのか、何を大事にしているのか、その価値観を明確にして、それに沿った将来像(Goal)を設定することです。
やりたいことが見つからないと悩む方へ
自分の将来を考えるときに、よく出てくる言葉が「自分のやりたいこと」です。
みなさんは将来やりたい仕事、やりたい業務はありますか?
仕事をしていると上司との面談などで、「将来何をやりたいの?」と聞かれることもあると思います。
僕も20代の頃に聞かれたことが何度かありましたが、やりたいことがなく、その時関心があることを伝えるため、聞かれる度にやりたいことが変わるという、軸がないブレブレ状態でした。
そんな状態を自分が一番理解していた為、「将来何をやりたいの?」という質問をされることがとても苦痛でした。
そんな時読んだ本のフレーズでとても心が軽くなったので紹介させてもらいます。
to do(コト)に重きをおく人間・・・何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている
being(状態)に重きをおく人間・・・どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する
「実際のところ、99%の人間が君と同じ、being型なんだ。そして、99%の人間は『心からやりたいこと』という幻想を探し求めて、彷徨うことが多い。なぜなら、世の中に溢れている成功哲学は、たった1%しかいないto do型の人間が書いたものだからな」
「being型の人間は、ある程度の年齢になった時点から、どこまでいっても『心から楽しめること』は見つからない。だが、それでまったく問題ない。それは、何を重視するかという価値観の違いであって、妥協ではないからだ。bein型の人間にとって最終的に重要なのは『やりたいこと』より『状態』だからな」
北野唯我『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』
この言葉は本の中に出てくる最強コンサルタント黒岩のセリフです。
これといった趣味もない僕は、心から楽しめることを持っている人が羨ましく、色々手を出してみたけどもどれも没頭できない。そんな20代を過ごしてきましたが、それで問題ないんだと思えたきっかけになりました。
おそらく、これを読んでいただいている方もご多分に漏れずbeing型の人間だと思います。そんな方々に向けて、どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを描くための具体的な方法をご紹介していきます。
手順① 自分の感じている悩み・モヤモヤを言語化する
まずは、自分の感じているモヤモヤと向き合うところから始めます。第1段階としては、徒然なるままに自分の感じているモヤモヤを書いていきましょう。

例えば「業務量が多すぎて、自分の時間(家族との時間)が取れない」や「上司の顔色やご機嫌伺をする必要があり、自分の裁量がない」や「自分が1年前から成長していない」などなど。自分の普段の業務を思い返しながら、モヤッと感じる業務や瞬間を洗いざらい吐き出していきましょう。
この時、使うツールは手書きもしくはマインドマップ作成ツールがオススメです。後者の中ではMindMeisterやEdrawMindがオススメで、どちらも一定の範囲内であれば無料で使えます。
吐き出しきったら、第2段階として洗い出した各項目に対して「自分がなぜモヤッと感じるのか」、その真因を深掘りをしていきます。
先ほどの「業務量が多すぎて、自分の時間(家族との時間)が取れない」であれば、「自分の大好きな〇〇の時間が取れない」や「家族と過ごす時間がないと家庭環境に悪影響を及ぼす」など
項目 | 真因 |
---|---|
業務量が多すぎて自分の時間(家族との時間)が取れない | 自分の大好きな〇〇の時間が取れない 家族と過ごす時間がないと家庭環境に悪影響を及ぼす |
上司の顔色やご機嫌伺をする必要があり、自分の裁量がない | 自分の意思決定が仕事に反映されず、仕事をしている意義を感じられない |
自分が1年前から成長していない | 成長しないと、将来会社にしがみつくしか選択肢がなくなる |
第1段階でたくさんの項目が挙げられている場合、真因が重複することもあると思いますが、全く問題ありません。むしろ重複するような項目が出てきた方が、次の手順で価値観のランキング付けがしやすくなります。きれいに整理されていたり構造化されている必要はありませんので、胸に手を当てて自分に正直にやってみることが大事です。
ちなみに僕が初めての転職をする30歳の頃に作ったものがこちらです(内容が生々しすぎるのでぼかしを入れています)

この時は、左側には当時の仕事や会社の良いところを、右側には嫌なところを書いていますが、見事に左側はスカスカですね(笑)
一通り吐き出して真因探求までできたら次の手順に進みます。
手順② 価値観の言語化とランキングの作成
続いて、吐き出したモヤモヤ一覧を基に価値観を言語化していきます。
おそらくモヤモヤの中には不満や愚痴のようなものもたくさん混じっていると思いますが、それで問題ありません。なぜなら不満を感じるのは、自分が大事にしている価値観を侵害されていることの裏返しだからです。
どれだけ業務が忙しくて自分の時間が取れなくても、自分の時間などいらないと考えている人や何より仕事で成長したいと考えている人は不満を感じません。逆に自分や家族との時間を過ごすことを何より大事に考えている人は大きな苦痛を感じます。
その自分が大事にしている価値観が、先ほどの真因には隠れているはずです。例えば先ほどの例で「自分の意思決定が仕事に反映されず、仕事をしている意義を感じられない」と考えている人は「自由」や「裁量」といった価値観を重要視している可能性が高いです。
それらを真因の近くに書いていきましょう。ここでは、先ほどの例の表に対して右側1列追記しておきます。
項目 | 真因 | 価値観(案) |
---|---|---|
業務量が多すぎて自分の時間(家族との時間)が取れない | 自分の大好きな〇〇の時間が取れない 家族と過ごす時間がないと家庭環境に悪影響を及ぼす | 趣味 時間 家族 |
上司の顔色やご機嫌伺をする必要があり、自分の裁量がない | 自分の意思決定が仕事に反映されず、仕事をしている意義を感じられない | 自由 裁量 |
自分が1年前から成長していない | 成長しないと、将来会社にしがみつくしか選択肢がなくなる | 成長 貢献 |
ここで参考までに代表的な価値観を挙げておきますが、この9つだけに拘る必要はありません。多くの価値観は境界線が曖昧で、MECEにきれいに切られているものではないので細かいことはあまり考えずに自分の思いを価値観という言葉にまとめていきましょう。
- お金:収入を上げたい/お金に不自由したくない
- 時間:自由な時間を過ごしたい/時間に縛られたくない
- 人:好きな人と過ごしたい/嫌な人と付き合いたくない
- 地位:称賛される立場にいたい/承認されたい/ 人の下にはつきたくない
- 家族:家族の幸せ、家族との時間を大切にしたい
- 趣味:趣味や好きなことを楽しみたい
- 健康:心や身体の調子を整えたい/美しさや若さを追求したい
- 自信:自分を大切にしたい/自分を好きでいたい
- 貢献:誰かの役に立ちたい/世の中のためになることをしたい
ちなみに、サイエンスライターの鈴木祐さんが書かれた「科学的な適職」では仕事の幸福度を決める7つの徳目、最悪の職場に共通する8つの悪としてそれぞれ以下を挙げています。
ものによっては少し価値観とも違うものも混じっていますが、これも参考にしてみてください。
仕事の幸福度を決める7つの徳目
- 自由:その仕事に裁量権はあるか?
- 達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
- 焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
- 明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
- 多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
- 仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
- 貢献:どれだけ世の中の役に立つか?
最悪の職場に共通する8つの悪
- ワークライフバランスの崩壊
- 雇用が不安定
- 長時間労働
- シフトワーク
- 仕事のコントロール権がない
- ソーシャルサポートがない
- 組織内に不公平が多い
- 長時間通勤
一通り価値観を出しきれたら次は、自分の価値観の中で特に大事なもの、譲れないものを特定します。先ほど書き出した中で何度も出てきている価値観があれば、それが大事なものである可能性が高いですが、数だけで決まるものでもありませんので、「自分にとって、どの価値観を損なうような働き方だと一番ストレスがたまるか」という観点でチェックしてみてください。
1番から3番くらいまでランク付けができればOKです。
手順③ 理想の働き方の具現化
価値観の言語化、ランク付けまでできれば残るは最後の手順③に入ります。
ここでは理想の働き方を具現化します。

この記事の冒頭で最強コンサルタント黒岩のセリフを引用したように、世の中のほとんどの人がbeing型で、やりたいことを探すのではなく、ありたい状態をイメージすることが理想の働き方において大事です。
そしてイメージをする際、絶対に忘れてはいけないのが、先ほど挙げた価値観です。
「十分な貯蓄や不労所得を得てFIREして、世界を転々とする生活がしたい」や「ワークライフバランスが満たされた環境で穏やかに働きたい」といった将来像でも全く問題はありませんが、それは本当に先ほど挙げた価値観に基づいていますか?
他者への貢献が最重要な価値観であるならば、一人で世界を旅する生活をしても満たされません。自分の成長が最重要な価値観であるならば、穏やかな環境でぬくぬく仕事をすることは逆にストレスになります。
自分の価値観からズレないように意識しながらイメージしてください。
具体的には、次の項目を埋めていきます。
- 住居:どんなエリア?どんな家に住む?
- 食事:どんな食生活をする?
- 仕事:どんな会社?どんな役職?どんな業務?
- ライフスタイル:どんな働き方?業務後はどんな過ごし方?休日はどんな過ごし方?
- 人間+α:家族は?友達や仲間などの人付き合いは?ペットは?
- 物:欲しいもの、手に入れたいものは?
- その他:他には?
理想の働き方を描く為のワークですが、仕事とプライベートとは切っても切れない関係性にある為、私生活も含めた将来像を描くようにしてください。自分の価値観が満たされていれば制限を掛ける必要はありません。どんな毎日を送っているのが最高にハッピーかイメージしていきましょう。

この時、手順②で言語化した価値観だけでなく、その前に挙げたモヤモヤの一覧も参考にしてください。感じているモヤモヤが解消されている状態が理想に近いはずです。
こちらも表形式で例を付けておきます。
カテゴリー | 考える内容 | 例 |
---|---|---|
住居 | どのエリアに住む? | 都内23区内〇〇駅から徒歩10分圏内 |
どんな家に住む? (マンション?戸建て?) | マンション | |
食事 | どんな食生活? | 夜は簡単な手作り料理、土日昼は地元のお店でランチ |
仕事 | どんな会社? | マルチワーカー(大企業とベンチャー企業) |
どんな役職? | ベンチャー企業では部長 | |
どんな業務? | 法人営業 | |
ライフスタイル | どんな働き方? | 週2回は在宅勤務、 朝は10時頃から勤務開始、昼休みは1時間休憩を取って、夜は19時頃まで働く |
業務後はどんな過ごし方? | 週1回は帰宅後に自宅で映画を観る | |
休日はどんな過ごし方? (趣味など) | 映画館での映画鑑賞 | |
人間+α | 家族は? | 配偶者 |
人付き合いは? | 会社の同期と月1程度飲む | |
ペットは? | 猫1匹 | |
物 | 欲しい、手に入れたいものは? | 自宅内シアター設備 |
その他 | 他には? | 週1回程度ジョギングをする |
こんな感じでできるだけ細かく、目を瞑るとその情景が浮かぶくらい鮮明にイメージすることができればOKです。クラピカのように幻覚まで見る必要はありませんが(笑)
ここで書き記したものが、あなたの理想の働き方であり理想の生き方です。
ただし、あくまでも現時点の理想です。
step1で特定した「才能(want to)」についてはこれから先も変わることはないでしょう。一方で今回特定した価値観や理想は、主に年齢や人生のライフイベントで大きく変化します。働き始めた20代の頃と結婚や子育てを経る3,40代、大きなライフイベントが一通り落ち着くであろう50代と、同じ価値観で同じ理想を持っている方などいないでしょう。
僕自身も子どもが生まれたことにより大きく価値観が変わり、家族に対する思い入れが何より強いです。ですが子どもが成長して1人の成人になった時には、今とはまた違った価値観を重視している可能性もあります。
要するに、価値観や理想は変わるなものなので、今回特定した理想に固執する必要は全くないということです。
逆に古くなった価値観や理想に拘っていると、理想に向かうモチベーションが湧かない事態に陥ります。
1年に一度など、定期的に時間を取って、自分の価値観や理想の確認・更新をしてもらえるといいと思います。
まとめ
- 理想の働き方を描くためには、手順①感じているモヤモヤを言語化する、手順②価値観の言語化とランク付けをする、手順③理想の働き方、生き方を思い描くの手順
- 感じているモヤモヤは自分が大事にしている価値観の裏返し。「自分が何を大事にしていて、何を損なうとストレスを感じる」のかしっかりと向き合うこと
- 自分の才能(want to)は変わらないが、価値観や理想は年齢やライフイベントに応じて変わるもの。定期的にアップデートをして常に正しいGoalを目指せるようにしておくこと
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