キャリアプランについて、現職、転職の2分類から4分類に細分化して考えてみた

メガバンクで営業、ネット系事業会社で金融事業開発、外資系コンサルで金融機関コンサル、三社三様で金融に関わり続けている金融マン、Keijiです。

キャリアパスやキャリアプランについて、どのようなものがあるのかよくわからない…
転職をしようとしているけれど、どういう業界、職種にすればいいのだろうか…

そんな悩みを抱える方も多いと思います。特に金融機関の支店で働く人は、支店以外の人の仕事が見えず情報が限られていて、キャリアアップすることが全てのようになりがちです。また仮に、実現したいキャリアプランがあったとしても、上司や人事がその要望を反映させてくれないケースもあります。

今回は「現在の職場(現職)に留まった場合」と「転職した場合」の2つから、どのようなキャリアプランがあり得るのか、大きな枠組みで考えたものをお伝えします。

目次

1.現職でのキャリアプラン

まずは現在の職場でキャリア形成を考えてみます。この場合さらに「管理職としてのキャリア」と「専門職としてのキャリア」があり得ます。専門職でのキャリアを進んだ結果、管理職になることもあり得ると思いますが、ここでは一旦置いておきます。

1-1.管理職としてのキャリア

自分の上司が管理職としている方が多いと思われるので、管理職としてのキャリアは想像しやすい方も多いのではないでしょうか。金融機関における管理職のキャリアパスは、一般的に支店長や部門長、さらには経営層へと続く道です。管理職になることで、組織の運営や戦略策定に深く関与し、より大きな責任と影響力を持つことができるようになります。

また、管理職になることで給与やボーナスが大幅に上がるというメリットもあります。金融機関の大きさなどによって一概には言えませんが、管理職になることで年収1,000万円を超えることも夢ではありません

一方で、管理職としてのキャリアには厳しい競争が伴います。ポストの空き具合との兼ね合いもあり、運の要素も多分にあります。上を目指していく為には、同期や先輩後輩とキリキリとした昇格レースを勝ち抜いていく必要があります。僕がメガバンクにいた時も「誰が最速で昇格した」とか「誰は昇格レースの〇年遅れ」といったワードが会話の中で当たり前のように出ていました。

管理職としてのキャリアを目指す為には、どこの会社でも活用できるポータブルスキルももちろん一定必要ですが、所属する会社のみで活きるノンポータブルスキルも必要になります(例えば社内での人脈構築などの処世術です)。
また、社内で評価される為には、自分と合わない上司にフィットさせないといけない時もありますので、忍耐力も求められます。

1-2.専門職としてのキャリア

金融機関には、管理職とは異なる専門職のキャリアパスも存在します。アナリスト、ファンドマネージャー、クオンツ、リスク管理担当者など、専門的なスキルを活かして昇進する道です。

専門職のキャリアでは、特定の分野での深い知識と実績が評価されます。例えば、投資銀行のアナリストであれば財務分析やM&Aの知識、ファンドマネージャーであればポートフォリオ管理や市場分析のスキルが不可欠です。また、リスク管理部門では規制対応やリスク評価の専門知識が求められます。

日本の企業ではあまり多くないかもしれませんが、専門職のメリットとして、管理職以上に高い報酬を得られることもあります。また、その専門性を活かして、同業他社などに移ることも比較的しやすい特徴があります。

一方で、専門職としてのキャリアを築くには、資格の取得や継続的なスキルアップが欠かせません。例えば、CFA(公認金融アナリスト)、FRM(金融リスクマネージャー)、MBA(経営学修士)などの資格は、専門職としての市場価値を高める要素となります。また、英語力を強化することで、グローバル市場での活躍の幅を広げることができます。

専門職のキャリアは、管理職と異なり組織のマネジメントを担う必要がないため、個人のスキルや成果が直接的に評価される傾向にあります。そのため、自身の専門分野を磨き続けることが重要となります。

2.転職を伴うキャリアプラン

今は年々転職希望者が右肩上がりに増えている大転職時代です。深く考えず闇雲に転職することはオススメできませんが、自分のキャリプランを描きやすくなった時代とは言えると感じています。
転職において、現在の「業種」と「職種」を変えるのか、変えないのかという二軸の考え方があります。それぞれ独立なもので、選択肢としては①業種:そのまま、職種:そのまま、②業種:変える、職種:そのまま、③業種:そのまま、職種:変える、④業種:変える、職種:変えるという4つがあります。マトリクスにするとこんな感じです。

業種も転職も変えない転職は、例えば銀行の法人営業をやっていて、他銀行に移って同じように法人営業をやる場合などが挙げられます。業界知識もスキルも大きく変わらない為、得られる成長も少ないです。

一方業種も職種も変える転職は、業界知識もスキルも全てゼロからのリスタートになる為、得られる成長の見込みは大きいですが、学び直しという面の負担も大きいです。そして未経験採用となるので一定年齢を超えると転職のハードルが、かなり上がります。

その点、業種と職種のどちらか一方だけ変える方法であれば、業界知識やスキルのどちらかを活かせることになり、一部未経験の領域に踏み込むことで成長も見込めます。転職のハードルも業種・職種両方を変えた時ほど高くなりません。

こちらの記事で、これら二軸の具体的な比較を行っているので合わせてご覧ください。

また、この考え方を基に転職5回で年収240万円から1,000万円を体現したmotoさんが書かれた「転職と副業のかけ算」がオススメですので、興味のある方はぜひ一度読んでみてください。

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ちなみに僕の転職歴としては、銀行から事業会社への転職は「業界を(少し)変える転職」、事業会社からコンサルの転職は業界も職種もずらしているようにも見えますが、コンサルティング領域が金融で、それまでの業界知識を活かすことができるという意味では「職種を変える転職」とも言えます。

ここからは、職種を変えずに転職を行っていく「職種のスペシャリスト」と業種を変えずに転職を行っていく「業種のスペシャリスト」の2つを見ていきます。

2-1.職種のスペシャリストになるキャリア

職種とは具体的には、営業や企画、経理、SEなど仕事の種類のことで、職種のスペシャリストとは現在の職種に特化して究めた人材になることを指しています。「1-2.専門職としてのキャリア」で紹介したような専門領域である必要はありません。例えば「営業であれば誰にも負けない」や「ゼロから1を生み出す企画力・アイデア力はピカイチだ」といったものが挙げられます。

営業を例に挙げて考えてみます。1つの金融サービスのみ売ったことがある人と、金融サービス以外の無形商材、有形商材、不動産などありとあらゆるものを売ってきた人であれば、新しい商材の営業をする際どちらの方が望ましいかはわかると思います。もちろん、ただ経験してきただけではなく、そこにスキルや実績が伴っていなければ意味はありません。

そういう意味で金融マンが、金融以外の業種に行くことも有効な選択肢の1つだと思っていますが、大きな注意点があります。金融業界は給与水準が高いため、安易に他業界に行くと給与水準が落ちるという点です。業界毎にビジネスモデルとおおよその利益水準が決まり、それに伴って給与水準も決まります。比較的給与水準が高い金融業界から、給与水準が低い教育業界や介護業界に身を移すと、同じ職種でも給与が下がる可能性が高いです。

給与水準低下を避けるための1つの方法としては、同じ金融業界で領域の少し違う会社に行くことです。一定の業界知識と職種スキルを活かしながら別ジャンルの知識が身につく働き方ができるのでおすすめです。
僕の場合、銀行から事業会社への転職がまさしくそうでした。事業会社では銀行では取り扱わない金融サービスで、与信ノウハウや営業スキルは活かしつつ、事業推進ノウハウ、システム、マーケティング、リーガルなどの知識を身につけることができました。

2-2.業種のスペシャリストになるキャリア

業種とはいわゆる「業界」のことです。ただ、一口に業界と言ってもレベル感は様々です。金融業界の中の銀行業界、コンサル業界の中の総合コンサル業界などという具合に、入れ子の構造になっていたりします。

その業界のスペシャリストということで、〇〇領域(ジャンル)についての外部環境から始まり営業戦略、法的知識、会計財務などを熟知しているキャリアを目指すことになります。

メリットとしては、「2-1.職種のスペシャリスト」と裏腹の話ですが、金融業界等の比較的給与水準が高い業界を選択すれば給与水準が大きく下がる心配はあまりありません。むしろ年収アップも期待できます。

一方、業界知識だけ職種面のスキルがない状態では転職のハードルが高いのも事実です。銀行の知識が豊富にあったとしても、営業とシステムでは現場で使うスキルが全く異なります。営業とシステムは少し極端かもしれませんが、企画系の部署や人事系の部署など、現在の職種で活かせる部分が少ない職種への転換は容易ではありません。
ただし、コンサルにおいては業界の知識がかなり活かせる可能性があります。コンサルのスキルがなくとも、ある領域における競合他社等の豊富な知識量があれば、重宝される場合もあり、実際の僕が勤めているコンサルティングファームにも、とある領域の専門家コンサルがいました。

自分の将来像を描けていない方には

現職、転職に分けてそれぞれ見ていきましたが、何よりも大事なことは自分がどうしたいか?を見定めること、そしてそれに沿ったキャリアを歩むことです。色々な選択肢を調べることは全く悪いことではありませんが、それだけで終わってしまっては、残念ながらどの選択肢を選んでも納得いくキャリアは待っていません。

自分のキャリアの軸や方向性を決められれば、納得感や目的を持って仕事ができるようになります。自分はこの仕事を通じてこうなりたいのだと。
僕自身、35歳にコンサル未経験で外資系コンサルティングファームに入社し、働き方や思考法に慣れるまではどうしようもないくらい怒られながら仕事をしていましたが、あまり後ろ向きにならずに頑張れたのは、自分の理想の将来像に近づけていると思えたからでした。

ハッキリくっきりとした解像度である必要はなく、ぼんやりとした方向性でも問題ありません。自分の価値観や考えなど時間やライフイベントとともに変わります。一旦今の自分の思考回路の整理として考えてみることをオススメします。

具体的な将来像の定め方の手順は、これらの記事で解説しているので、ぜひご覧ください。

まとめ

  • 目指すべきキャリアの方向性は大きく4つ「1-1.現職で管理職としてのキャリア」、「1-2.現職で専門職としてのキャリア」、「2-1.転職して、職種のスペシャリストになるキャリア」、「2-2.転職して、業種のスペシャリストになるキャリア」
  • 選択肢などを調べることも良いものの、まずは自分がどうしたいのか?しっかりと軸や方向性を考え、整理することが大事
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